真鍮と鉄、見た目はどちらも金属ですが、溶接となると話は別。実は、この2つの金属をしっかりと接合するのは、想像以上に難しい作業なんです。1. 銅の熱伝導率が高い
真鍮は銅を多く含んでいるため、熱伝導率が非常に高い金属です。そのため、溶接熱が周囲に素早く拡散してしまい、溶接箇所を適切な温度に保つことが難しいのです。
2. 酸化の影響
真鍮は空気中の酸素と反応しやすく、表面に黒ずんだ酸化被膜が生成されます。この酸化被膜は、溶接時に溶けにくく、溶接不良の原因となることも。
職人技が光る理由
これらの理由から、真鍮と鉄の溶接は高度な技術を持った職人による手作業が不可欠なのです。職人は、素材の特性を熟知し、適切な溶接方法を選択することで、美しい仕上がりの溶接を実現します。